Instagramが推す「発見型コマース」とは?
日本の月間アクティブアカウント数が3300万を超えるSNS、Instagram。
画像共有サービスから有名になったInstagramですが、ファッションの最先端を知りたい、近くの飲食店を調べたい時など、Google検索のように認知からニーズが顕在化したユーザーまで、様々な状況で使われる情報収集ツールとしても利用が加速しています。
従来の検索活動と異なり特徴的なのがInstagramは"発見型コマース”である点です。
そんなInstagramから生まれる新しい購入体験について、日本のInstagramユーザーの動向、ECサイトでの集客手段、Instagramで出来る新しい購入体験の4つでご紹介いたします。
新しい購買体験"発見型コマース"とは?
発見型コマースとは”欲しいものとの偶発的な出会いより商品が顧客を見つける”という考え方です。
例えば、春に向けて新しい洋服が欲しいとき。下図のように、ECサイトで「シックなトップス」と検索するのが従来のショッピング体験です。買いたいもの(アイテム)は決まっていたとしても、利用しているECサイトで扱っていないブランドとの出会いは見込めません。
しかし、Instagramは個々の利用者の興味関心をもとに関連性の高い投稿や広告を表示するため、いつも利用しているECサイトの出店状況やブランドの認知に関わらず、自社ブランドに興味を持っている消費者に商品を発見してもらうことが可能なのです。
(参照:Instagramの活用法「発見型コマース」とは )
Google等の従来の検索活動では、自分の欲しいものが決まっている場合には有効ですが、比較・検討段階のユーザーがGoogle検索だけを用いて自身のニーズを顕在化させるのには時間がかかってしまいます。
Instagramでは、フィード投稿やショップタブ内に利用者ごとにパーソナライズされて表示される商品を基に実際の利用シーンを想像させ、興味を醸成させることができます。
言い換えると、パーソナライズされたカタログを常に見ているような体験を得られるわけです。
日本は検索大国
Instagramにおける検索需要の上昇は数値にも現れています。
先日、Facebookが開催した企業向けイベント”House of Instagram”では、それを証明する様々なデータが発表されました。
・日本のInstagramユーザーは他国平均と比較して約5倍ハッシュタグ検索を利用する
・42%の日本ユーザーが興味関心を持った商品・ブランドについてもっと知るためにすぐにプロフィールで詳細を確認する
・他国平均と比較して3倍、商品タグから商品詳細を見る
・商品タグについている投稿などから商品詳細を見た国内利用者の割合が昨年比65%増
(参照:国内Instagram最新数値と機能のまとめ〜House of Instagramより〜)
また、総務省が毎年発行する「通信利用動向調査」においても、個人のSNS利用目的として「知りたいことについて情報を探すためユーザーが全体の62.1%」と報告されており
SNSを用いた情報収集が一般的になっていることが伺えます。
(参照:令和2年通信利用動向調査)
ECサイトの重要な集客手段
ECサイトにおいて、SNSからの集客を強化することがビジネスを成功させるうえで必要不可欠になっています。
アイテック阪急阪神株式会社が実施したアンケートでは、効果を実感しているECサイトへの集客方法1位はSNSです。
(参照:HIT-MALL SNSの集客効果をECサイトに活用すべき理由とは?運用の注意点も解説よりより)
SNSの中でも検索活動が頻繁に行われるInstagramで、ECサイトへの誘導施策を行うことが重要です。
Instagramではビジネスを成功させるための様々な機能が用意されています。
簡単にその一部の機能をご紹介します。
商品タグ
Instagramショッピングの機能を有効にすることで、フィードやストーリーズ、リールなどの投稿に商品詳細ページへ誘導できるタグ付けを行うことができます。
タグをクリックするとInstagram内でユーザーはその商品の詳細を確認でき、その画面から外部ECサイトへ繋がるリンクをクリックすれば購入まで出来ます。
偶然フィードに流れて来た投稿に興味を持ち、投稿内の複数枚の画像や動画を見ることで利用シーンを想像。そして購入までシームレスにサポートできます。
特に日本では他国と平均して3倍、商品タブから商品詳細が閲覧されています。
ストーリーズ投稿に外部リンクを追加
Instagramストーリーズ上でWebサイトへの誘導を促せるのが当機能です。
ストーリーズの画面からSwipe upすることでWebサイトへ誘導されます。
Instagramにある様々な機能の中でも特にユーザーと双方向のコミュニケーションを取りやすく、カジュアルな投稿で親近感を演出できるストーリーズでキャンペーンや新商品を訴求。興味を持ってもらったらWebサイトへ誘導するような、認知に特化した施策が行えます。
一定以上のフォロワー数がいるアカウントでのみ利用可能です。
詳細はコチラから
Instagramで出来る新しい購入体験
Instagramでは商品タグ、ストーリーズに外部リンクを追加できる機能の他に購入をサポートできる機能があります。
それがInstagramオートメーションです。
今までは一方通行だった顧客との接点をDMを用いた相互的なコミュニケーションに変革させ、ユーザーの知りたいを届け関係性を強化出来るのが当機能です。
プロフィールからDMを表示、Instagramストーリーズにリアクションをする、フィード内投稿にコメントする等の動作を起点にユーザーとのコミュニケーションを開始できます。
近年、InstagramDMの利用は一般的になっており、ストーリーズなどのコンテンツからDMでの会話が発生するような流れも出始めています。
・DMの利用率は約28%
・ストーリーズの投稿をDMにシェアした経験のあるユーザーは約33%
・タイムラインの投稿をDMにシェアした経験のあるユーザーは約26%
(参照:hottolink - 【完全版】インスタはGoogle化し、Amazon化し、TikTok化する。企業が知っておくべきInstagramの歴史と未来)
既に様々な企業が導入しており、その一つがクレンジング・スキンケアを提供するcocone様です。
ECでの購入数増加を目的に、Instagramをより強固な販売チャネルとして強化すべく活用去れています。
下記より、施策内容と実際の動作画面を確認いただけます。
施策内容
1.Instagramストーリーズ、プロフィール経由でフォロワーとコミュニケーション
2.おすすめの商品をご紹介
3.DM上でスキンケア診断
Facebook社からの声明文「Instagramの将来について」
Instagramの今後について、またFacebook公認チャットボットプロバイターとしてFacebook社から声明文をいただきました。
Facebook社 Director of Global Marketing Solutions Partnerships, APAC ナディア・タン(Nadia Tan)氏のコメント
「Instagramは、写真や動画を共有して楽しむSNSという枠を超え、ビジネスがファンと双方向にコミュニケーションをする顧客接点として定着しています。顧客接点管理ツールのCraftChatを使うことで、ビジネスと消費者の距離を縮め、双方向のコミュニケーションを促すようになると期待しています。」
Facebook社はInstagramをはじめとする自社プラットフォームにおいて、コマースへの注力を今後も継続していく旨を発表しています。
今後更にInstagramがWeb上での購入に欠かせないチャネルになるでしょう。
いち早くこれらの機能を用いて、Instagram運用を強化していきましょう!