【ライブコマースの説明書】ライブコマースを成功させるプラットフォーム選定とコツ
近年、ECサイトを簡単&便利に構築できるツールが増えています。
情勢も影響しそのEC出店数も増加傾向にあります。(※1)
オンラインでの競争が激化している中で集客、購入を促進させる施策として新たに注目されているのがライブコマースです。
ライブコマースは、Live(ライブ)とCommerce(商業)が合わさった言葉です。
その名の通り、ライブ配信を通じて商品紹介、販売を行うECの販売スタイルのひとつです。
今回はそんなライブコマースについて、ご紹介します。
1.ライブコマースとは?
ライブコマースとは、ライブ配信(ストリーミング)を通じて商品の紹介や販売を行うことを指します。
具体的な手法としては、ブランドのWebサイトやアプリでライブ配信ツールを埋め込んでブラウザ上でライブ配信したり、SNS内に搭載されている機能を使ってライブ配信するケースが見受けられます。
大まかに言うと、テレビショッピング同様に商品紹介を行うイメージです。
テレビショッピングと異なるライブコマースの大きな特徴は、リアルタイムのコメントを通じて視聴者とコミュニケーションを取れる点です。
視聴者と一緒にライブを盛り上げたり、視聴者からの質問に回答したり、相互的にライブを作り上げることが出来ます。
2.ライブコマース事例
ライブコマースは中国を中心に急速に拡大しています。
2020年時点での市場規模は3000億円を超えているというデータもあります。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/210730_new_hokokusho.pdf
日本でも既に多くの企業がライブコマースに乗り出しており、売上が増加した事例も報告されています。
・La protein
元HKT48でインフルエンサーのゆうこすさんがCanCamと共同開発したプロテインブランド「La protein」。
「La protein」の新パッケージ発表をゆうこすさんが登場するライブコマースで実施したところ、30分のライブ配信で1ヵ月分の売上を達成しております。
https://www.craftchat.ai/casestudy/laprotein
・資生堂
日本を代表する化粧品メーカーの「資生堂」は、日本においてライブコマースの活用に成功している代表企業の一つです。
資生堂は、メイクアップアーティストなどが資生堂の商品を使用したメイクを実践しており、化粧品選びや活用方法に悩んでいる女性から絶大な支持を得ています。
https://brand.shiseido.co.jp/gfs-livestream.html
・ユニクロ
世界的に有名なファッションブランドのユニクロもライブコマースに取り組んでいます。
ユニクロのライブコマースは「UNIQLO LIVE STATION」という名称でサービスを展開しています。
ファッションに精通したスタイリストやモデルが商品を着用して、感想や商品情報の解説を行っています。
https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/live-commerce/
3.ライブコマース配信ツール選定
ライブコマースは、ライブ配信が出来るプラットフォームであればどれでも実施可能です。
中にはライブコマースに特化したサービスもありますが、どのプラットフォームで取り組むべきなのでしょうか?
●調査結果 - ライブコマースを利用するならどのアプリ?
ライブコマースに関する、株式会社SAKIYOMI様より報告された調査結果をご紹介します。
「ライブコマース」を利用するならどのアプリを使用する(使用したい)、ライブコマースに使いたいツール1位はInstagramで57.3%。
2位のYoutubeで、1位との差は約30%。
参照:【ライブコマース×Instagram】これからバズる“新時代ショッピング”
半分以上のユーザーはライブコマースをInstagramで利用したいと考えています。
実は、Instagramはオンラインブランドとの親和性が高いプラットフォームでもあります。
Instagram公式より2021年10月に発表された最新データをご紹介します。
90%のアカウントがビジネスアカウントをフォローしており、新しいブランドを発見する認知の役割、そして商品詳細も確認出来る検討の役割を担える、販売に強いチャネルがInstagramです。
●ライブコマース業界マトリクス
ライブコマースを実施出来る配信プラットフォームを一覧化したマトリクス図です。下記をご覧ください。
縦軸が「ブランド訴求方法」、横軸が「ライブ配信購入導線の有無」です。
・ブランド訴求方法:ブランドの魅力を伝えられる機能の数を指します。(動画、ショート動画、ライブ、写真、ストーリーズ、プッシュメッセージ等)
例:LINEはプッシュメッセージが中心なため「少」。
Instagramはショート動画やライブ、写真(カルーセル含む)、ストーリーズ等でブランドコンセプトの訴求が多岐機能で可能なため「多」に分類。
・ライブ配信購入導線の有無:ライブ配信中にライブで紹介された商品を購入出来る導線を設けられるか、を指します。
例:「購入導線無」に属するのはSNSを中心とした無料のライブ配信プラットフォーム。
集客はしやすいですが商品紹介と購入の分断による販売数の伸び悩みが課題。
「購入導線有」に属するライブコマース特化型プラットフォーム(図左下)は、それ単体に集客力が無く、SNS等からの事前告知による集客が施策成功を左右する。
ライブコマースを成功させるには、集客力の強いSNSでライブ配信中の購買導線を設けることが必要です。
CraftChatを使用することでその悩みを解決し、ライブコマースの成果を最大化できます。
詳細はコチラ:https://www.craftchat.ai/features/instagram
以降、ライブコマース全体を解説しながら、一部、Instagramに特化した内容を解説します。
4.ライブコマースに取り組むメリット
ここまで、ライブコマースの概要と事例についてご紹介しました。
次に、実際にライブコマースを行うメリットをご紹介します。
・写真や文章では伝えづらい情報を公式から提供できる
ライブコマースの実施を検討する前に、既にInstagramやYoutubeなどを通じた写真や文章、ショート動画でのプロモーションに取り組まれている企業も多いはず。
SNSでは基本的に映える写真、瞬間的に「良い」と思ってもらえるインパクトの強いものが好まれます。
SNSで好まれるプロモーションが必要とされる中、納得して購入してもらえるよう検討材料を提供することも重要です。
ライブコマースは他では実現できない、今までは来店しないと得られなかったリアルな情報(サイズ感・使用感)を伝えられます。
また、公式からの販売で実際の接客のような形で商品知識も深められることも特徴です。
認知から検討、検討から購入までをサポート出来るのがライブコマースの強みです。
・視聴者の購入ハードルを下げる
ライブコマースでは視聴者はコメント出来、そのコメントにライバーが返信することでライブ配信全体を盛り上げることが重要です。
視聴者にとって、ライブコマースはWebサイトやSNSでは解決出来なかった疑問をリアルタイムで質問出来る唯一の場です。
(例:「〇〇の成分は使われていますか?」「〇〇でも使えますか?」「使用感はどうですか?」等)
特に新商品のお披露目等の場合、レビューが少なくFAQも用意されていない場合もあり、直接来店して目で確かめる他、手段はありません。
店舗数が少ない、店舗が無い場合には尚のこと、疑問を解決出来る場はライブコマースしかないのです。
商品に興味を持ってくれている、検討段階のユーザーの悩みをリアルタイムで払拭してあげることで彼らの購入を後押しできます。
・顧客課題を理解出来る
ライブコマースでは商品に関するコメントを多く頂けるため、顧客課題を理解できます。
従来の方法で顧客課題を理解するためには、アンケート会社を通したり、実店舗での接客を通じた店員の所感を密集させる等、費用と時間を要しました。
ライブコマースでの商品紹介を通じて、数百~数千の視聴者が商品への感想、質問、要望を投げかけてくれ、一度に顧客課題を見える化出来ます。
また、InstagramやYoutubeではコメントしたユーザーのIDも取得でき、人物像のイメージをより掴めます。
・インフルエンサーの起用で集客に期待できる
ライブコマースではインフルエンサーの起用が集客力・販売数の両観点で有効です。
特にInstagramではインフルエンサーアカウントでライブ配信を行えることが特徴です。
そのインフルエンサーへの関心度が高いフォロワーへ直接商品訴求でき、「私の好きなインフルエンサーが使っている商品」を好意的にも感じてもらえます。
インフルエンサーとのコラボ配信、もしくはインフルエンサーアカウントからビジネスアカウントへ誘導を促すことで、ビジネスアカウントのフォロワー数増加も期待できます。
5.ライブコマースを取り組む上での課題
ここまでライブコマースの魅力を中心にお伝えしました。
一方で、ライブコマースに取り組む上での課題ももちろん存在します。
・ブランド知名度が無いと集客が難しい
ライブコマースに特化したプラットフォームでライブ配信を実施する場合、SNSやWebで事前告知等をして集客する必要がありブランド自体に知名度が無いと集客が難しい課題があります。
Youtubeでは登録済みのチャンネルによるライブ配信はTOPページ(レコメンド欄)に乗りやすく、Instagramでも同様にフォローしているアカウントによるライブ配信はストーリーズ欄一番左に表示されライブ配信中にも集客できます。
特化型プラットフォームで充分に集客したい場合、インフルエンサーの起用を考えた方が良いでしょう。
・購買導線が無い、導線を設けるとシステム利用料がかかる
InstagramやYoutube等のライブ配信プラットフォームは無料な一方、ライブコマースに特化した機能が用意されていないことがほとんどです。
特化型プラットフォームでは、数十万円の初期費用・月額利用料に加えて数十%の販売手数料がかかる場合もある一方、ライブで紹介した商品をすぐに購入出来る等の特化型限定の豊富な機能が用意されています。
・企画・キャスティング・配信クオリティの担保が難しい
ライブコマースの歴史はまだ浅く、事例や企画フォーマットも定まっていないことから、企画ハードルが高い傾向にあります。
「どんなライブ構成にすれば良いのかわからない」「台本はどれくらい作り込めば良いかわからない」「何を成果指標にすべきかわからない」等です。
インフルエンサーを起用する場合、キャスティングに時間を要することも課題の一つです。
インフルエンサーの中にはライブ配信を請け負っていない方もおり、ライブ配信に特化したキャスティング会社を経由しないと人選に時間がかかる場合があります。
また、インフルエンサーもライブ配信、物販のプロではない為、事前にインフルエンサーに向けた商品説明やライブコマースの基本を綿密に共有しておく必要があります。
6、ライブコマースを成功させるためには
課題を踏まえて、ライブコマースで目的達成するために抑えるべきポイントを4つご紹介します。
・集客力の強いチャネルで実施する
集客力はライブコマースの成否を大きく左右する一要因です。
視聴者が居なければライブコマースの成果は当然ながら減少します。
集客にフォーカスする場合、生活に馴染んでいるYoutubeやInstagram等のSNSでの実施が理想です。
特にブランドに親和性の高い、インフルエンサーとのコラボ配信でブランドアカウントへの集客が大いに期待できるInstagramを推奨しております。
・可能な限り視聴者のコメント、特に商品への質問へ回答をする
ライブコマースは視聴者と配信を作り上げ一体感を提供することが重要です。
特に売上に寄与する可能性が高いのが「商品に関する質問コメントへの回答」です。
商品への疑問を解決してあげることで商品理解を含め、検討段階から購入をサポート出来ます。
また、回答はコメントした1人にだけでなく視聴者全員へ届きます。
つまり、一つ一つの疑問を解決することが視聴してくれている方全員の購入ハードルを下げることにも繋がるのです。
・コメント読み上げ時、ユーザーIDも読み上げる
自身が投稿したコメントにライバーが反応してくれると視聴者は嬉しいものです。
ユーザーIDまで読み上げてもらえると、視聴者はライバーをより好意的に思ってくれるかもしれません。
そういったコメントへのリアクションを積み重ねることが総コメント数、平均視聴時間の増加に影響します。
同じライバーが定期的にライブコマースを実施する場合には、繰り返し視聴してくれるユーザーへ「また見に来てくれたんだ!ありがとう!」と伝えることがファン化にも繋がり次回も見に来てくれるきっかけになるかもしれません。
・購入導線を設ける
最近のアップデートで、集客力が強い&ビジネスとの親和性が高いInstagramで購買導線を設けられるようになりました。
ライブ内の特定のコメントに反応してDMでURLを送信出来る、という機能です。
本来なら開発が必要ですが、CraftChat for Instagramを利用すると開発不要でボタンクリックのみで実装することができます。
詳細はコチラ:https://www.craftchat.ai/news/live-comment-automation
以上、ライブコマース概要から成功するための秘訣までをお送りしました。
InstagramやYoutubeではワンクリックでライブ配信を無料で開始出来ます。
まずは、お試しでライブコマースを味わうために配信されてみてはいかがでしょうか?
弊社、チャットブックはInstagramライブでのライブコマースのご相談を受け付けております。
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※1経済水産省 - 電子商取引に関する市場調査の結果
https://www.meti.go.jp/press/2021/07/20210730010/20210730010.html